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Jリーグのネーミングライツ契約金額ランキングから分かるサステナブルなスタジアムとは?

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2003年3月にFC東京のホームスタジアムである東京スタジアムが、日本の公共施設として初めてネーミングライツを導入し、「味の素スタジアム」と呼ばれるようになってから15年以上が経過しました。

この間にネーミングライツは日本の社会に浸透し、現在多くのJリーグのホームスタジアムにおいて、このネーミングライツが導入されています。

今回はJ1のホームスタジアムにおけるネーミングライツを見ていきます。

J1のスタジアムのネーミングライツの導入状況は?

「ネーミングライツ」とは、スポーツ施設などの名称にスポンサー企業の社名やブランド名を付けることができる権利であり、「命名権」とも呼ばれています。

Jリーグのスタジアムには変わったスタジアム名が多いと感じる人も多いと思いますが、その原因がこのネーミングライツの導入です。

J1のホームスタジアムのネーミングライツの導入状況は表1となります。

Jリーグネーミングライツ導入

表1を見ると、J1の18チームのうちで14チームのホームスタジアムにおいて、ネーミングライツが導入されていることが分かります。割合でいえば、約78%のホームスタジアムでネーミングライツを導入していることになりますので、Jリーグにおいて、ネーミングライツはもはや当たり前のことになっていることが分かります。

Jリーグのスタジアムのネーミングライツの契約金額は?

続いて、J1のホームスタジアムのネーミングライツの契約金額を見ていきます。

J1のホームスタジアムのネーミングライツの契約金額ランキングは表2となります。

ネーミングライツの契約金額の1位はFC東京のホームスタジアムである「味の素スタジアム」です。その契約金額は年間2億3,000万円となります。

日本の首都である東京に位置するスタジアムであること、また日本の公共施設として初めてネーミングライツを導入したことによる知名度の高さが契約金額に反映されていると考えられます。

また、味の素スタジアムはFC東京だけでなく、J2の東京ヴェルディのホームスタジアムでもあるため、開催される試合数が多いことも契約金額の高さに繋がっていると考えられます。

知名度も考えると日本で一番成功しているネーミングライツと言っても過言ではないでしょう。

ネーミングライツの契約金額の2位はガンバ大阪のホームスタジアムである「パナソニックスタジアム吹田」です。その契約金額は年間2億1,600万円となります。

日本有数の大都市である大阪にあるスタジアムであることが契約金額の高さの一因だと考えられますが、ガンバ大阪の設立母体であるパナソニックがネーミングライツを通して、スタジアムの運営を支援しているという側面もあると考えられます。

ネーミングライツの契約金額の3位は横浜F・マリノスのホームスタジアムである「日産スタジアム」です。その契約金額は年間1億5,000万円となります。

国内有数の大都市である横浜にあるスタジアムであること、そして2002年の日韓ワールドカップの決勝が開催されたスタジアムとしての価値が契約金額に反映されていると考えられます。

ネーミングライツの契約金額の4位はセレッソ大阪のホームスタジアムである「ヤンマースタジアム長居」です。その契約金額は年間1億円となります。

この契約ですが、2つの施設のネーミングライツ金額の総額となります。「長居陸上競技場」が「ヤンマースタジアム長居」、「長居第2陸上競技場」が「ヤンマーフィールド」となります。

複数の施設のネーミングライツを一括して契約するケースは他にもあり、名古屋グランパスの「パロマ瑞穂スタジアム」や大分トリニータの「昭和電工ドーム大分」が同じく複数の施設の一括契約となっています。

ネーミングライツの契約金額の5位はヴィッセル神戸のホームスタジアムである「ノエビアスタジアム神戸」です。その契約金額は年間6,200万円となります。

イニエスタの移籍により、ヴィッセル神戸のメディアへの露出やホームスタジアムへの来場者数が急増していることが契約金額に反映されていると考えられます。

ネーミングライツ契約金額から分かるサステナブルなスタジアムとは?

J1のホームスタジアムのネーミングライツ契約金額ランキングを見てきましたが、ランキングの上位の顔ぶれからネーミングライツの契約金額が高くなる条件が見えてきます。

その条件とは、そのスタジアムが大都市もしくはその近郊にあることです。

ランキングの上位が東京、大阪、横浜、神戸、名古屋のJリーグのチームのホームスタジアムであることからも、人口が多い大都市もしくはその近郊にあるスタジアムのネーミングライツ金額が高額になる傾向があることは明らかです。

人口が多い都市であるほど、多くの人の目に触れる機会が多くなり、宣伝効果が高くなることが理由です。

また、大都市にあるスタジアムは、サッカーの試合以外のライブ・コンサート等にも利用される機会も多く、幅広い人の目に触れることにより、より大きな宣伝効果が期待できることも大きな理由となります。

スタジアムを運営していくためには多額の資金が必要になりますが、大都市にあるスタジアムはネーミングライツの収入により、その資金の一部を充当することができます。

新しいスタジアムを建設することと同じくらい、スタジアムを継続的に運営していくことは資金の面で困難を伴いますので、ネーミングライツにより多くの資金を調達できることは、そのスタジアムの継続的な維持及び発展にとって大きなアドバンテージになります。

このことからも、現代のスタジアムにおいて、ネーミングライツの活用はサステナブルなスタジアムを目指す上で重要な要素と考えられるでしょう。

サッカー専用スタジアムの建設が各地で進められていますが、スタジアムを建設するだけでなく、継続的に運営していくサステナブルなスタジアムを目指すためにも、ネーミングライツの導入とネーミングライツの価値を高めることが非常に重要となります。

まとめ

・J1の18チームのうちで14チームのホームスタジアムでネーミングライツが導入されている

・ネーミングライツの契約金額の1位はFC東京のホームスタジアムである「味の素スタジアム」で契約金額は年間2億3,000万円

・ネーミングライツの契約金額が高くなる条件は、そのスタジアムが大都市もしくはその近郊にあること

・継続的に運営していくサステナブルなスタジアムを目指すためにも、ネーミングライツの導入とネーミングライツの価値を高めることが非常に重要

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