Jリーグで収入が多いチームはどのチームだと思いますか?
今回は2016年度のクラブ決算から各チームの収入を見ていきます。
クラブ決算とは?
最初にクラブ決算とは何かを理解します。
決算とは1年間の収入・支出を計算し、利益や損失を計算することです。各Jクラブの決算を見ることで、Jクラブのこの1年間での収入、支出、利益、損失を知ることができます。
決算における1年間の期間は各Jクラブによって異なります。
J1クラブの決算期はJリーグのシーズンに合わせて1月決算のチームが多いです。J1の18チームの中で14チームが1月決算です。
今回の2016年度で言えば、1月決算の場合の対象期間は2016年2月1日~2017年1月31日の1年間となります。
1月決算以外の残りの4チームですが、12月決算(対象期間:2016年1月1日~2016年12月31日)が2チーム、3月決算(対象期間:2016年4月1日~2017年3月31日)が2チームとなります。
収入はどのようなものがあるのか?
今回のテーマである収入について見ていきます。
Jクラブの決算報告の中で収入の合計に該当する会計上の科目を営業収益と言います。この営業収益が多いチームが収入の多いチームとなります。
営業収益の内訳項目として、以下の6項目となります。この6項目が収入の種類となります。
①広告料収入
②入場料収入
③Jリーグ分配金
④アカデミー関連収入
⑤物販収入
⑥その他収入
2015年度の営業収益のTOP5はどのチームだったのか?
2016年度の営業収益を見る前に、前年度である2015年度の営業収益のTOP5のチームを見ていきます。
2015年度の営業収益のTOP5は表1となります。
1位が浦和レッズの60億8800万円です。2位がFC東京で46億7800万円、3位が横浜F・マリノスの45億6700万円と続きます。
1位の浦和レッズの営業収益は2位のFC東京の約1.3倍ですので、2015年度では浦和レッズが頭一つ突き抜けていたことが分かります。
2016年度の営業収益のTOP5はどのチームか?
2016年度の営業収益を見ていきます。
2016年度の営業収益のTOP5は表1となります。Jクラブの中で多くの収入を得たTOP5のチームとなります。
1位は66億600万円の収入をあげた浦和レッズとなります。
1位の浦和レッズは昨年度に引き続き1位の座を保持しています。
浦和レッズは、Jリーグでダントツの観客動員数を誇りますので、入場料収入の多さが不動の1位である要因です。
2位は55億8200万円の収入をあげた鹿島アントラーズ、3位は51億4600万円の収入をあげたガンバ大阪が続きます。
2位の鹿島アントラーズは昨シーズン5位からの躍進です。また、3位のガンバ大阪も昨シーズン6位からの躍進となります。
この2チームは昨シーズンTOP3のFC東京、横浜F・マリノスの牙城を崩し、躍進したチームとなります。
2位の鹿島アントラーズは昨シーズンと比較して約1.3倍の営業収益を稼ぎだしており、金額としては12億7100万円もの増加となっています。
鹿島アントラーズは、2016年度にJリーグの年間王者となり、その後のクラブワールドカップでも準優勝を飾りましたので、その賞金と躍進に伴う広告料収入、入場料収入、物販収入の各種収入が増加したことが要因です。
また、3位のガンバ大阪は昨シーズンと比較して約1.2倍の営業収益を獲得しており、金額としては8億6400万円の増加となっています。
ガンバ大阪は、新スタジアムである吹田スタジアム効果で、入場料収入が大きく増加したことが要因です。
まとめ
・Jリーグで収入が多いチームは1位 浦和レッズ、2位 鹿島アントラーズ、3位 ガンバ大阪。
・鹿島アントラーズとガンバ大阪が昨シーズンTOP3のFC東京、横浜F・マリノスの牙城を崩し、躍進したチーム。
※今回の分析では、Jリーグ公式HPの「Jクラブ個別経営情報開示資料」を使用。