サッカー 仕事

サッカーを仕事に「サッカー選手のキャリアプランをサポートする代理人(エージェント)」

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サッカー業界の仕事を見ていくシリーズです。

今回はサッカー選手のキャリアプランをサポートする存在である代理人(エージェント)を見ていきます。




サッカー選手の代理人(エージェント)は何をする人なのか?

代理人の主な仕事は、移籍交渉や契約更改において選手の代理としてクラブ側と交渉し、契約を締結させることです。

選手にとっては、長期間に及ぶ交渉や複雑な契約内容の整理を代理人に任せることで、トレーニングや試合など、サッカー選手としての活動に集中することができるメリットがあります。

代理人の仕事は移籍交渉や契約更改だけに注目が集まりがちですが、その仕事は多岐にわたります。選手の財産や肖像権、副業の管理や日常生活のケア、引退後も含めたキャリアプランのアドバイスなど、サッカー選手のキャリアプランをサポートする全ての業務が代理人の仕事といえます。

 

サッカー選手の代理人(エージェント)になるためには?

以前は、サッカー選手の代理人になるためにFIFA公認代理人という資格が必要でしたが、2015年4月1日より、この資格は廃止され、新しい制度に移行しています。

新しい制度は、仲介人として各国のサッカー協会に登録すれば選手やクラブと契約を結ぶことができるというものです。

資格試験に合格しないと代理人としての活動ができなかった以前の制度と異なり、各国のサッカー協会に登録すれば代理人としての活動ができるようになりましたので、代理人になるためのハードルは低くなったと言えます。

Jリーグのケースを見ていきます。

日本サッカー協会も、仲介人制度を採用しており、クラブ側と代理人側で日本サッカー協会への登録が必要になります。

まずクラブ側ですが、クラブが、選手との選手契約の締結、あるいは、他のクラブとの移籍合意の締結における交渉に仲介人を関与させた場合、クラブは、その仲介人に関する情報や関わった取引に関する詳細情報を日本サッカー協会に登録することが必要となっています。

次に代理人側ですが、仲介人になるためには、「仲介人の登録に関する運用基準」に従い、仲介人としての活動に先立ち、日本サッカー協会に仲介人登録を行うことが必要となっています。この仲介人登録の有効期間は毎年度(3月末まで)ですので、継続的に仲介人としての活動を希望する場合は、毎年度、仲介人登録を行う必要があります。

日本サッカー協会に登録済みの仲介人リストを見ると、2018年1月12日時点では、161人が仲介人として登録されています。以前の制度では30人ほどだった代理人が161人に増えていますので、日本において代理人として活動するためのハードルが下がっていることが分かります。




サッカー選手の代理人(エージェント)に必要なものは?

代理人には、サッカーの知識だけでなく、語学、会計、法律、メディア対応等の幅広い分野のスキルが必要となります。

特に語学に関していえば、海外のクラブとの交渉時には、その国の言葉で交渉できた方が有利ですので、ヨーロッパで活躍している代理人となると、英語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、フランス語などの3~4の言語を自由に操る代理人も珍しくありません。

また、スキルだけでなく、代理人には幅広い人脈が必要となります。各クラブの経営者やGMとの人脈があれば、各クラブのニーズをいち早く掴み、必要な選手を効果的に売り込むことができるためです。

そして、代理人には、交渉力が必要です。クラブの経営者やGMとの交渉になりますので、ビジネス経験はもちろんのこと、行動力、精神力も交渉において必要となってきます。

 

代理人(エージェント)の給料はどのくらい?

代理人の給与は、基本的には選手の年棒や移籍金に対するパーセンテージで決まります。パーセンテージは代理人と個々の選手の契約により異なりますが、3%~10%の範囲が一般的です。

日本の場合ですが、日本サッカー協会(JFA)公式HPによると、2016年度に登録選手/加盟クラブが支払った仲介人報酬の合計金額は以下となります。

 

「登録選手/加盟クラブが支払った仲介人報酬の合計金額(2016年度)」
※2017年3月23日までに提出された個別登録申請書に基づき作成したもの

① 選手799名が支払った仲介人報酬総合計

・¥855,981,783(約8億5600万円)

② 加盟クラブが支払った仲介人報酬の合計金額総合計

・¥448,326,192(約4億4800万円)

③ ①、②の合計金額

・¥1,304,307,975(約13億400万円)

 

「登録仲介人が関与した取引一覧 (2016年度)」によると、上記の期間に関与した仲介人は68人となりますので、先ほどの総額を単純に68人で割ると代理人一人あたりの報酬は¥19,181,000(約1,918万円)となります。

 サッカーに関わる仕事の中では、代理人は高い報酬を得られる仕事であることが分かります。但し、日本サッカー協会に登録済みの仲介人リストには、「登録仲介人が関与した取引一覧 (2016年度)」に記載の仲介人68人の2倍以上の人が登録されていますので、代理人として多くの選手と契約している代理人とそうでない代理人の格差が激しい仕事であることも分かります。

尚、「登録仲介人が関与した取引一覧 (2016年度)」の内容はJリーグに所属するクラブと選手の取引に限られますので、海外で活躍する選手と契約している代理人となると、さらに多額の報酬を得ていることになります。

 

まとめ


・サッカー選手の代理人の仕事は、選手の移籍交渉や契約更改だけでなく、サッカー選手のキャリアプランの全てをサポートする仕事。
・Jリーグの場合には、日本サッカー協会に仲介人登録をすれば代理人として活動できる。
・代理人は、サッカーに関わる仕事の中では高い報酬を得られる仕事であるが、競争も激しい。




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