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サッカーを仕事に「Jリーグのチーム戦略を考えるGM(ゼネラルマネージャー)」

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サッカー業界の仕事を見ていくシリーズ”サッカーを仕事に”です。

JリーグのクラブにはGM(ゼネラルマネージャー)という仕事があります。今回はこのGM(ゼネラルマネージャー)を見ていきます。




GMは何をする人なのか?

GMの仕事とは、簡単に言えばチーム戦略をもとにチームを編成して運用する仕事です。

具体的には、監督の決定、選手のスカウト、監督や選手の評価、監督や選手との契約の締結などが仕事となります。

日本では、強化部長、チーム統括部長、スポーツダイレクターなど、クラブによって呼び方が異なります。

2017年シーズンに優勝した川崎フロンターレは、風間監督の退任の後に風間体制でコーチをしていた鬼木氏を新監督に選びましたが、この決定の中心的な役割を担ったのが川崎フロンターレのGMである庄司氏です。

庄子GMは、風間監督が築いたパスをつないで攻撃的に仕掛けるスタイルを継続するというチーム戦略のもとに、そのスタイルを継続できる指導者として鬼木氏を選んでいます。

また、新加入の家長選手や阿部選手の活躍も優勝には欠かせませんでしたが、両選手の獲得にもGMが中心となって動いています。

 

他のチームに目を向けると、2017年シーズンで2位となった鹿島アントラーズが、AFCチャンピオンズリーグの敗退を受け、石井監督を解任し、大岩コーチを監督に起用しましたが、その決定の中心的な役割を担ったのが鹿島アントラーズのGMである鈴木氏です。鹿島アントラーズではGM職は強化部長となります。

 

また、2017シーズンにおいてアジアチャンピオンズリーグ(ACL)で優勝した浦和レッズが、リーグ戦の不振を理由にペドロビッチ監督を解任し、堀コーチを監督に起用しましたが、その決定においても中心的な役割を担ったのが浦和レッズのGMである山道氏です。浦和レッズではGM職は強化本部長となります。

各チームの具体例でもわかるように、JリーグのクラブにおけるGMの役割は非常に重要です。

優勝するチームには素晴らしい監督と素晴らしい選手が存在しますが、その監督と選手を取捨選択している人物こそGMとなります。

 

GMに求められるスキルとは?

GMは長期的なプランを描きながら、チームを強化することが求められます。

監督が試合における戦術を考える役割とすれば、GMは長期的なチームの戦略を考える役割となります。

長期的な視点でどのようなチームにするかを考え、そのためにどのような監督を選ぶのか、どのような選手が必要なのかを考えていきます。

このことを実行に移していくためにGMに求められるスキルはマネジメントスキルです。

優れたマネジメントスキルを有するためには、コミュニケーション、リーダーシップ、チーム強化、ファイナンス、マーケティング、人事・組織戦略等の各分野についての知識、経験をバランス良く持ち合わせる必要があります。

以前にJリーグでも、Jリーグ・Jクラブの経営に資する人材を直接的に輩出する仕組みとなることを目的とし、「Jリーグ GM講座」を開講しており、そのカリキュラムの内容にも先ほど記載した各分野が含まれています。

この「Jリーグ GM講座」ですが、「2009-2011 Jリーグ GM講座」の受講者には、先ほど名前のあがった川崎フロンターレの庄司GMも名を連ねていました。




GMになるためには?

 日本において、GMになるための明確なルートや資格というものはありません。監督と同様に、候補者の中からクラブに抜擢される形でその職につきます。

現在のJ1クラブでいえば、GMになる人はJリーグ以前のサッカーリーグである日本サッカーリーグ(JSL:Japan Soccer League)の選手経験者が多いです。

JSLの選手だった人の年齢がちょうどGMに適した年齢であるという要因もありますが、JSLは企業チームによるリーグであり、所属する選手は基本的に企業に所属し、その企業の仕事にも従事していましたので、サッカー経験を持ちながら、GMに必要なマネジメントスキルを持った適任の人材であるという要因もあります。

欧州のビッククラブではGM職はかつての名選手が担うケースが多いです。一方で、アメリカのメジャーリーグベースボール(MLB)では、高学歴で年齢が若く、野球経験のない人材の登用も珍しくありません。GMには、予算と戦力バランスを考えられるビジネスセンスやトレードやドラフトの決断力や交渉力が必要になるため、ハーバード大学やコロンビア大学出身のビジネスエリートが抜擢されるケースがあります。

日本では、サッカー経験のない人材をGMに登用するケースはほとんどありませんが、アメリカのメジャーリーグのように、サッカー経験とは関係なく、ビジネススキルの秀でた人物がJ1クラブのGMに抜擢されることも、近い将来には起こり得ると予想します。

その時には、Jリーグはさらに面白いリーグになるのではないでしょうか。

 

まとめ
・GMの仕事とは、長期的な視点でチーム戦略を決め、その戦略をもとにチームを編成し、運用する仕事。
・GMに求められるスキルはマネジメントスキル。
・JリーグのGMは日本サッカーリーグ(JSL)の選手経験者が多い。




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