UEFA EURO 2016の準決勝第1試合のレポートです。
準決勝のカードは2試合ありますが、今回はウェールズvsポルトガルの試合です。
場所はフランス南東部の都市リヨン。パリに次ぐフランス第2の規模を持つ街であり、また美食の街としても知られています。
試合は夜9時からでしたので、昼間はリヨンの街を散策していましたが、中世の趣を感じさせてくれる素敵な街です。そんな素敵な街のいたるところで目にしたのが赤いユニフォームを着た人たちです。
ウェールズと聞くと小国のように感じますが、連合王国イギリスの一部ですから、イギリスの影響を非常に受けています。例えば、プレミアリーグに所属するスウォンジー・シティはウェールズに本拠地を置くチームです。
ウェールズには自国リーグとしてウェーリッシュ・プレミアリーグがありますので、本来ならばウェールズのチームがプレミアリーグに所属するのはおかしいのですが、連合王国イギリスの一部なので、それが可能となっている現状があります。
プレミアリーグに所属しているので、当然にプレミアリーグの影響を受けています。私から見たらイングランド国民とウェールズ国民の区別はつかないので、赤い人たちは、いわゆる怖いイングランドのサポーターに見えてしまいます。実際に街のいたるところで、赤い人たちは酔っぱらって騒いでいましたからね。
イギリスで働いているサッカー好きの友人曰く、今回のEUROを観戦しようとしたら、チケット代や交通費や宿泊代でかなりお金が掛かるので、EURO圏の中でも気軽にフランスに観戦に行ける国は限られているとのことです。EURO圏で裕福な国であるドイツやイギリスがその限られた国です。
そして、小国ですが、イギリスの一部であるウェールズもまた裕福な国に含まれるので、リヨンの街にたくさんのサポーターが集まったというところです。
一方で、財政危機を抱えるポルトガルはEURO圏の中の問題児で、決して裕福な国ではないです。それを反映してか、対戦相手のポルトガルのサポーターはほとんど見かけませんでした。
EURO圏で問題となっている経済格差をリヨンの街中で感じた試合前でした。
そんな両国の対戦ですが、スタジアムのサポーターの数はウェールズサポーターが60%でポルトガルサポーターが10%、その他が30%というところです。
試合ですが、2対0でポルトガルの勝利です。ロナウドvsベイルに注目が集まったこの試合はロナウドが1ゴール、1アシストの活躍でチームを決勝に導きました。
ロナウドとベイルの差というよりは、ポルトガルとウェールズの選手のタレントの総合力の差が出た試合だったと思います。
ポルトガルの人口は約1000万人でウェールズの人口は約300万人ですので、その人口の差に比例した選手のタレントの差が勝敗を決めた試合だったと思います。
帰りのウェールズサポーターは落ち込んでいましたね。
その方が騒いでいる人がいないので深夜の帰り道が安全なのですが・・・