UEFA EURO 2016の準決勝の現地レポートです。
準決勝のカードは2試合ありますが、今回はフランスvsドイツの試合です。
場所はフランス南部の都市マルセイユです。フランス最大の港湾都市でもあります。
試合は夜9時からでしたので、昼間はマルセイユの街を散策していましたが、いたるところでドイツ人サポーターが盛り上がっていました。前回のEURO2012でポーランドに行った時もドイツ戦を観戦したのですが、その時も同じように街のいたるところでドイツ人サポーターは盛り上がっていたのを思い出しました。
ドイツ人は規律正しい応援をするので、日本人のサポーターに似ているのですが、外国での昼間の騒ぎ方は日本人とは全然違いますね。
あと、ドイツ人は身体が大きいので、試合会場への電車やトラムでドイツ人サポーターに周りを囲まれると勝てる気がしません。ブンデスリーガで戦う日本人選手はすごいなぁと思う瞬間です。
ドイツとフランスの関係ですが、隣り合う両国は仲が悪いと言われています。両国の間で過去に戦争を繰り返してきたという歴史的な背景が原因だと思います。
経済力についていえばドイツの完全勝利です。EURO圏においてドイツは1強といえる存在です。2015年の名目GDP(国内総生産)でもドイツはフランスの約1.39倍となっており、経済力の強さが際立ちます。
そんな両国の対戦ですが、スタジアムのサポーターの数はフランスサポーターが70%でドイツサポーターが30%というところです。街中でユニフォームを着ているサポーターはドイツ人が多かったですが、スタジアムに行けば圧倒的にフランスホームです。
試合ですが、2対0でフランスの勝利です。前半からドイツがポゼッションで優勢に立ちましたが、堅守速攻に徹したフランスが前半終了間際のPKで先制し、後半にも追加点をあげての勝利です。ドイツのボール支配率は65%だったことも、フランスの堅守速攻が見事に機能したことの裏付けです。
ドイツ優位と言われていた試合ですので、フランスサポーターの喜びようは半端なかったです。
試合前の練習で印象に残ったのがこの日のドイツでワントップを任されたトマス・ミュラーのシュート練習です。サイドからのセンタリングにヘディングであわせる練習を繰り返していたのですが、本当に・・・下手でした。ヘディングシュートはことごとく当たり損なうし、当然にゴールの枠にも飛んでいませんでした。
実力なのか調子が悪かったのか分からないですが、後から考えると、ボール支配率で圧倒しながら、最後の決定力を欠いたドイツを象徴していたシュート練習だったように思います。