UEFA EURO 2016の決勝をスタジアムで観戦してきましたので、今回はそのレポートです。
お伝えしたいことは多くありますが、今回は一番大切な試合内容についてです。
決勝の対戦カードはご存じの通り開催国フランスvsポルトガルです。
スタジアムのサポーターの数はフランスサポーターが90%でポルトガルサポーターが10%というところです。
実は、フランス国内では数多くのポルトガル移民がいます。
それなので、フランス国内のあちらこちらでポルトガル国旗を掲げている家を見ることができます。
フランスとポルトガルでは国としての経済格差があり、ポルトガル移民はフランスにとっては安価な労働力の位置付けです。
そのような背景があるので、この決勝はいわば資本家vs労働者という構図。少なくともそう考えたポルトガル移民は多かったはずです。
試合結果はご存じの通り延長戦の末にポルトガルが勝ちました。
フランスの攻勢に辛抱強く耐えて、延長戦の一瞬のチャンスでポルトガルが勝利をもぎ取った試合です。
資本家vs労働者の構図を考えた時、ポルトガルの方々の歓喜の度合いも想像できるのではないでしょうか。
自国開催で決勝に進んだフランスサポーターの視点でも記載します。
決勝の相手のポルトガルは優勝候補ではなく、また実力的にはフランスより劣るとの前評判でした。それなので、スタジアムのフランスサポーターは優勝を疑っていませんでした。
特に、クリスティアーノ・ロナウドが負傷退場した時点で優勝を確信したはずです。
この瞬間に会場のフランスサポーターの雰囲気としては勝つことではなく、どのように勝つかに興味が移ったと感じました。
クリスティアーノ・ロナウドが退場した瞬間にスタジアムのフランスサポーターの緊張が緩んだのは間違いないです。
そしてこの緩みは選手にも伝播したはずです。
スタジアムで観戦したものとして、フランスの敗因をあげるとすればやはりこの緩みだったというのが結論です。
試合後のフランスサポーターは痛々しくて見ていられなかったですが・・・